「なぜなら、これがエタリテだから」その一言に込めた想い
ブランドの顔となる商品立ち上げは、その後の方向性が決まる、大切な機会です。シャルレにとって初めての挑戦だったエタリテの開発において、製造をお願いしたのが、東洋ビューティ株式会社さまでした。
「ブランド立ち上げ当初、シャルレさんから求められた品質レベルは、私たちの想像をはるかに超えるものでしたね。例えば化粧品の箱ですら、ほんの微かなヘコミや黒点さえ、シャルレさんは決して見逃しませんでした」
当時の生産現場からは、「私たちは工芸品を作っているわけじゃない」「箱なんて、すぐに使わなくなるものでしょう」と、戸惑いの声が上がったのも無理はありません。それでも当時のシャルレの担当者はあきらめることなく、新商品を立ち上げるたび、どんなに遠くても必ず工場へ足を運び、朝早くから夜遅くまで現場ご担当者にブランドの想いを伝え続けたといいます。
『このロゴは、絶対にがたついてはダメなんです。どんなに小さな傷や汚れも、許されない。なぜなら、これがエタリテだから』と。
初代のエタリテ
熱意をもって対話を重ねるうちに、現場の空気が少しずつ変わっていきました。そして「これがエタリテの品質なんだ」という想いが浸透し、さらなるきっかけに繋がっていったといいます。
「もともと品質管理には厳しい方だったと思います。しかし、シャルレさんとのお付き合いをしていく中で、その基準がさらに磨かれたと思います。今では他社様から『よくこんな微細な傷を見つけましたね』と驚かれることがあるほどです。妥協を許さない会社になれたのは、エタリテというブランドがあったからだと思っています」
実はシャルレの妥協しない姿勢は、2005年の薬事法(現在の薬機法)改正により業界全体の品質管理基準が厳しくなるそのずっと以前から、当時のシャルレの担当者たちは現在の基準と変わらないレベルでの検証を求めていたのです。
「必ずシャルレの担当者さんが製造現場に立ち会い、生産ラインの動きや品質のポイントを、自身の目で厳しく確認しています。容器や包装資材に少しでも気になるところがあれば、必ず現物を持ち帰り、自ら容器メーカーにまで足を運んで改善を求めていたほどです」
このように製造の隅々まで確認するのは、お客さまの肌に触れるものだからこそ、安全性と品質に妥協しない想いがあるからです。エタリテは、まさにその想いを形にするために誕生しました。
特別な一滴が生まれるまで 数百回の試作が叶えた「高配合」への道
エタリテの成分を作り上げていく過程でも、当時のシャルレの担当者が求める「高配合」というこだわりは、開発者にとって簡単なことではなかったそうです。
「天然物をたくさん配合するのは、とても神経を使うものです。特にビオセルアクトのようなデリケートな素材は、他の成分との相性や全体のバランスを考えながら、丁寧に扱わなければいけません。
例えば、化粧品の命ともいえる『テクスチャー』。粘度を調整する成分が、高配合されたビオセルアクト(アロエベラ葉エキス)の影響でうまく機能せず、理想のとろみが全く出ないのです。また、天然物であるがゆえの『ゆらぎ』もあったりと、いつでも同じ使い心地を実現するには、繊細な調整技術が必要でした」
開発チームは、「良いものだから、ビオセルアクトをたくさん届けたい。しかし、たくさん入れるほど安定性が損なわれる」という、大きな壁と向き合うことに。その答えを見つけるために、地道な開発を続けていったといいます。
「シャルレさんから『もう少しなめらかに』『もっと肌なじみを良く』といったお声をもらうたび、また一から作り直す。小さな検討も含め、一つの製品に何十回と向き合うこともありました。本当に苦難の道のりでした」
これまで作り上げた試作品の数を考えると、もう数えきれないといいます。
こうしてビオセルアクト(アロエベラ葉エキス)の高配合がついに実現し、現在のエタリテにもその高配合は受け継がれています。また、次々と新しいものが生まれる化粧品業界で、一つの商品が長く愛され続けるのは、決して当たり前のことではないといいます。
「エタリテが20年以上もの間、多くのお客さまに支持されてきたのは、発売当初にこれほどまでに時間をかけ、想いを注ぎ込んできたからだと思います」
お客さまを想う気持ちがすべてのはじまり 時代を超えて愛される理由
「シャルレさんがエタリテにこだわるのは、常にお客さまを想う気持ちにあると思います。その一途な想いが、製品作りを担う私たちの心を動かし、特別な信頼関係を築くことができていると思います」
この「お客さまを大切にする」というシャルレの想いや姿勢は、リニューアル方針や成分の配合量にも表れているといいます。
「リニューアルの際、シャルレさんが最も大切にされるのは、『今のお客さまの満足感を裏切らないこと』です。私たち製品メーカーは、時に新しい成分を試したくなりますが、シャルレさんは、『上質な肌に導く、永遠に続く品質を』というエタリテの考え方を決して揺るがすことがありません。
コストの懸念があっても、成分の良さを実感できる量をきちんと配合することにこだわります。一番に考えているのが、今のお客さまのことだからです。その姿勢に私たちも本気で応えたいと思いました。エタリテの商品開発は、製品メーカーとしても本当に良い製品を追求でき、やりがいを感じる瞬間がたくさんあります」
シャルレが開発初期から外部モニター調査の客観的な結果を共有することも、開発の精度を高める上で役立ったといいます。
「使い心地という感覚的な部分を、シャルレさんはきちんとデータで示し、お客さまが求めるゴールを明確にしているため、私たちも的を絞った開発ができ、リニューアルを重ねても『エタリテらしさ』が揺るがないのだと思います」
最後に
農家が育て、原料メーカーが開発を重ねた「ビオセルアクト(アロエベラ葉エキス)」という想いのバトン。それを受け取った製品メーカーが、シャルレの「お客さまへの想い」に共感し、最高の技術で応えてくれる。そうして初めて、エタリテの特別な一滴が生まれることに、誇りを感じます。
「シャルレさんのこだわりと、私たちの技術が詰まったエタリテは、日々のお手入れをから喜びと安心を感じられる、自信を持ってお勧めできる商品です」
そう笑顔で締めくくってくださいました。
丁寧な品質管理、何度も繰り返された試作、そしてお客さまへの想い。こうして生まれた一滴には、作り手たちの誇りが込められています。この物語と共に、ぜひみなさまの肌でもその想いを感じてみていただければ嬉しいです。
東洋ビューティ株式会社さまにお話を伺った人
シャルレ ビューティケアマーケティング課 佐藤(右)
シャルレ ビューティケア開発課 工藤(左)