肩こりの原因となるストレートネックとは
肩こりや頭痛、めまいなどの不調の原因となる「ストレートネック」は、近年増えている姿勢のゆがみの一つです。首の骨(頸椎)は前に緩やかにカーブしていますが、ストレートネックは、首の骨のカーブがなくなり、まっすぐな状態になります。
このゆがみは、スマホやパソコンを見るとき、「長時間うつむき姿勢が続くこと」が原因と言われています。女性は男性に比べて首の筋力が弱いため、うつむいたときに頭を支える筋肉への負担が大きく、不調が起こりやすいかもしれません。
ストレートネックの症状
ストレートネックになると、以下のような症状が現れることがあります。
・肩こり
・首を後ろに倒した際の痛みや違和感
・頭痛
・手や腕のしびれ
これらの症状は、うつむいた姿勢を長時間続けることで、首の筋肉が緊張し続けることが原因です。うつむいた姿勢は首に多くの負担をかけ、血液の流れを妨げて慢性的な不調を引き起こします。
また、首の筋肉から出ている神経には自律神経に影響を与えるものがあり、ストレートネックが原因となって、めまいや吐き気といった症状につながることもあります。肩こりだけにとどまらず、生活に大きな影響を与える不調になる前に、姿勢を直すことが大切です。
ストレートネックになる原因
ストレートネックの主な原因は、日常生活で、うつむいた同じ姿勢を長時間続けることにあります。以下のような習慣が影響を与えているでしょう。
・スマートフォンを見る時間が長い
・長時間のパソコン作業やデスクワーク
・キッチンでの料理や洗い物
・椅子でうつむいて眠る
・読書や編み物など
また、ぜひ知っておきたいこととして、首の傾きと首にかかる重さの関係があります。首の角度によって、頭を支える筋肉や骨にかかる負荷は以下のように変化します。
角度 | まっすぐ | 15度 | 30度 | 45度 | 60度 |
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首にかかる重さ | 約4~6kg | 約12kg | 約18kg | 約22kg | 約27kg |
※出典:兵庫医科大学「保健管理センターだより
うつむく角度が深くなるほど、首にかかる負担は増加します。通常で、5kgのお米の袋が首の上に乗っている状態ですが、45度までうつむくと、5kgの袋を4つ支えていることになります。日常の姿勢を見直すことが、対策の第一歩です。
姿勢の直し方にはどんな方法がある?
姿勢が悪い状態が続くと、首や肩に負担がかかり、不快感を感じやすくなる場合があります。ストレートネックの方は、首や肩への負担が強まる可能性があります。正しい姿勢を意識することで、快適で美しい姿勢を維持していきましょう。
毎日の生活に取り入れられる簡単なストレッチや正しい立ち方、歩き方など具体的な方法をご紹介します。また、見落としがちな寝姿勢にも注目。枕や日常で使える便利なグッズを活用して、無理なく姿勢をキープするコツも解説していきます。
1.毎日の首のストレッチ
肩こりや首の違和感があれば、うつむきがちな姿勢を起こし整えるためのストレッチがおすすめです。椅子に座ったまま、作業中にもできる簡単なストレッチを2つご紹介します。
【胸鎖乳突筋のストレッチ】
胸鎖乳突筋は耳の下から鎖骨にかけて伸びる首の筋肉です。この筋肉を効果的に伸ばして、首の緊張を和らげましょう。
- 椅子に姿勢良く座り、首を右に倒したまま顔を右にねじる。
- 左手で鎖骨を押さえ、首筋の側面を伸ばす。
- ゆっくり息をしながら15秒キープ。
- 反対側も同様に行う。
【肩甲骨を寄せて胸鎖乳突筋を伸ばす】
ストレートネックだけでなく、巻き肩や猫背の直し方にも役立つストレッチで、肩周りの筋肉を鍛えることも可能です。
- 椅子に浅く腰かけ、手を後ろに回して腰の位置で組む。
- 胸を張りながら、頭を右斜め後ろに倒し、目線を斜め上に向ける。
- 15秒間キープしたら、一度手を放し、組みなおして反対側も行う。
これらのストレッチを習慣化することで、首や肩の緊張を和らげることが期待できるでしょう。
2.正しい立ち方・歩き方を心がける
まずは、今の立ち方・歩き方を知り、姿勢に悪い影響を及ぼしていないか、チェックしてみるのもおすすめです。ストレートネックは、頭が前傾した姿勢になるため、壁の前で直立して姿勢をチェックすることが可能です。
壁に、かかと・お尻・背中をつけて自然な状態で立った際に、頭と壁の間に隙間ができる場合は、ストレートネックになっているか、なりかけている状態です。
毎日、正しい姿勢で壁の前に5分立つことで筋肉のトレーニングにもなります。また、正しい立ち方をベースに、歩き方にも意識を向けましょう。
【正しい立ち方】
- 壁の前に立ち、後頭部・肩甲骨・お尻・ふくらはぎ・かかとを壁につける
- 手は自然に下げ、手のひらを内側にして体の横に沿わせる
【正しい歩き方】
- 背筋を伸ばして立ち、体を少し前傾させる
- 足を踏み出し、足の親指の付け根をまっすぐ前に運ぶ
- 胸を張り腕を自然に振って歩く
立ち方や歩き方を、常時意識するのは難しいかもしれません。気づいたときには意識をむけ、徐々に正しい姿勢を身につけていきましょう。
3.スマホやパソコンを見るときの姿勢に注意
長時間スマホやパソコンを使う際は、うつむく姿勢を取らない対策がポイントです。
【スマホを使う際の対策】
スマホを使うときは、画面を目の高さまで持ち上げることで、首や肩への負担を軽減できます。スマホを長時間使う場合には、適度に休憩を挟み、首や肩をほぐすストレッチを取り入れましょう
【パソコンを使う際の対策】
パソコン作業では、画面の位置が重要です。理想的な高さは、背筋を伸ばして座ったときに、画面の上端が目の高さにくる位置です。
【ノートパソコンを使う際の対策】
ノートパソコンは画面が低くなりがちです。スタンドを利用し画面の位置をあげ、外付けのキーボードやマウスを使用すれば、自然な姿勢を保ちやすくなります。
4.自分にあった枕を使う
長時間同じ姿勢が続く睡眠中は、姿勢に大きな影響をもたらすため、自分に合った枕選びが大切です。
例えば枕の位置が高いと、頭が前方に押しだされるため首に負担がかかります。リラックスして立っている時の姿勢が、身体への負担が最も少ない寝姿勢だといわれています。睡眠時は布団との間に生じる隙間を埋めることで身体への負担が少ない自然な寝姿勢が保たれます。首の下に隙間があると緊張した状態が続くため、隙間を埋める枕を選びましょう。
また、枕がやわらかすぎると頭が沈み、首や肩への負担が増加します。一方で硬すぎると今度は頭が押し上げられ、のどや気道を圧迫してしまうため、安眠の妨げになるでしょう。
自分に合った枕を選ぶ方法
寝具店で試し寝をする際には、仰向け、横向けでも試して、自分に合った高さの寝姿勢をキープできるかを確認しましょう。後から高さの調整が可能な枕を選ぶという方法もあります。実際に使いながら、快適な高さに調節できるため失敗も少ないでしょう。
5.前かがみになる際は姿勢を意識
日常生活では、うつむき姿勢を取る場面が意外と多いです。スマホやPCを頻繁に使わない方でも、家事や子どもの世話でうつむき姿勢になることも。家事の際にも負担を軽減できるように、姿勢を意識しましょう。
- うつむく動作の際には、背筋を意識して軽く伸ばす
- 長時間同じ姿勢を続けないようにする
- 頭だけを下に向けるのではなく、背筋を意識して体全体で動作を行う
また、肩こりや首・背中の違和感がひどい場合は、無理をせず専門家への相談がおすすめです。日常的に正しい姿勢を意識し、不快感や不調を感じたら早めのケアを心がけましょう。
6.姿勢をサポートするグッズを活用
姿勢の維持には、便利なサポートグッズの活用もおすすめです。無意識のうちに姿勢が崩れるのを支えて、首や背中の負担軽減に役立つことがあります
姿勢の維持をサポートするグッズの活用もおすすめ!
ここからは日常生活に手軽に取り入れられる姿勢のサポートグッズをご紹介。
目的や状況に応じたグッズの選び方と活用方法を解説します。
腰サポートガードル・肩ストレッチインナー
おすすめはシャルレの肩ストレッチインナー。背中部分にサポート力の強い生地が使用されており、肩や腕を後方に引き寄せることで、腕、肩まわりを大きく動かす設計です。着る、脱ぐ、日常の動作で肩ストレッチをすることが可能になるインナーです。ストレッチをするサポートをするインナーともいえます。ストレッチ動作は、姿勢を正すサポートにもつながります。
肩ストレッチインナー(長袖)
肩まわりの筋肉を通常より大きく動かすことを促すインナー。
着脱しながら肩運動し、肩まわりの筋肉を大きく動かす、ストレッチ理論に基づいた設計。
特許取得済(特許第5002727号)
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また、ハイウエストで腰をサポートするガードルは、4つの設計(腰を支える設計、骨盤を安定させる設計、腰痛体操*の理論、姿勢をキープする設計を取り入れた設計)で、着用することで腰をサポートするとともに、美しいボディーラインや姿勢をキープしてくれます。
*腰痛体操とは、日常的な腰痛対策で、腹筋や身体の前面の筋肉を鍛えたり、背筋や身体の前後の筋肉や腱を伸ばす運動です。一般的に腰痛予防として推奨されている体操で、医療機関などでも紹介されています。
サポトレサマー(R)(ガードル・腰サポート)
メッシュ素材で夏も爽やかに腰サポート
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ネックキーパー
ネックキーパーは首に装着することで頭を正しい位置にキープし、無意識に前傾姿勢になるのを防ぐことが期待されます。スマホを使う際やパソコン画面を見る際に装着すると良いでしょう。
選ぶ際には、自分に合ったサイズのネックキーパーを使用することがポイントです。高さや太さが合わないと、首を圧迫し、付け心地が悪いため注意が必要です。
昇降付きモニタースタンド
昇降付きモニタースタンドは、パソコン使用時の姿勢をサポートするためのアイテムです。モニターの高さを自分の目の高さに合わせて調整することで、首が前に出るのを防ぎ、自然な姿勢で画面を見ることができます。
キーボードは肘が90度に曲がる高さに配置して、腕や肩への負担も抑えましょう。昇降付きモニタースタンドは、デスクワークで姿勢への負担を軽減してくれます。
高さ調整が可能な理想的な寝姿勢を実現する枕
高さ調整が可能な枕は首の負担軽減を促しやすくなります。
シャルレの「洗えるピロー」は首部分に『フィットアップシート』が入っているため、取り出すことで高さを調整し、自分に合った寝姿勢で睡眠をとることが可能です。フィットアップシートを取り出しても、まだ高さが気になる場合、枕の中のパイプを直接取り出せる仕様になっているため、微調整も可能です。
また、仰向けで寝るとき、横向きで寝るときに合わせて、中央、両端でそれぞれの高さや素材を変えています。これにより、仰向け寝でも横向き寝でも寝心地のよい姿勢で眠りにつくことができるでしょう。
丸洗いできるので、いつでも清潔をキープできるのも嬉しいポイントです。
洗えるピロー
オールシーズン清潔&快適睡眠。
幅64×奥行36×高さ13cm
カバーも、本体も、詰め物もまるごと洗濯可能
高さ調整可能なので自分に合った理想的な寝姿勢を実現。
実用新案取得済(第3215283号)
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体を温めるバスグッズ
肩こりの原因は肩回りの筋肉がこわばり、血液の流れが悪くなっている状態だと言われています。。入浴剤を入れたお風呂にゆっくり浸かって、肩のこわばった筋肉をほぐし血行を促しましょう。
シャルエーゼ バスタイムレシピ フォレストは、シュワシュワとお湯に溶け込む炭酸ガスの泡が全身をじんわり温めます。ほのかな森の香りを楽しみながら体をで温め、肩のこりも癒してくれるでしょう。
コリや体の疲れを癒してくれる有効成分(硫酸ナトリウム・炭酸水素ナトリウム)の入浴剤は、入浴後もポカポカが続き湯冷めしにくいという特徴があります。
シャルエーゼ バスタイムレシピ オレンジは、温浴効果とフレッシュなオレンジの香りが楽しめる入浴剤です。
姿勢の直し方を参考に肩こりを解消しよう!
肩こりやストレートネックの原因となる、姿勢の崩れは、日々の意識で大きく変わります。紹介したストレッチや正しい立ち方・歩き方を活用して姿勢を美しくキープしましょう。
また、スマホやパソコンの使い方の見直しをすることで肩こり解消に役立ちます。また、自分に合う枕や姿勢サポートグッズを有効活用することは、適切な寝姿勢や、姿勢を正すサポートをしてくれます。。まずはスマホを目の高さにすることから始め、姿勢を正しくキープしてくれるインナーを取り入れてはいかがでしょう。
正しい姿勢を維持することは、首の負担軽減に役立ち、健康的な生活と美しい姿勢へと繋がる第一歩となるでしょう。