Q 1、そもそも内臓脂肪って何?
A、一時的にエネルギーを蓄積するための脂肪です。
内臓脂肪は、胃や腸、肝臓や脾臓が収まっている腹腔の中につく脂肪のことを指すのが一般的です。
内臓周辺に蓄積され、余ったエネルギーの一時的な貯蓄と内臓の位置を保持する役割を担っています。これだけを聞くと、役に立ついい脂肪のように思えますが、困るのは「余った脂肪を蓄えている」点です。
私たちは、食事や間食で摂取した糖質や脂質をエネルギーに変えて活動しています。しかし、蓄えた内臓脂肪が使われることなく、毎回エネルギーが余ったらどうなるでしょう。どんどん蓄えられて内臓脂肪は増えてしまいます。
内臓脂肪が多く蓄えられ過ぎると、ぽっこりお腹の原因になったり、健康にもよくない影響を与える可能性が指摘されているのです。
Q2、体内脂肪・皮下脂肪・内臓脂肪はどう違うの?
A、脂肪の蓄積する場所が違います
体内脂肪は、内臓脂肪と皮下脂肪に分類されます。
皮下脂肪は皮膚と筋肉の間につく脂肪でお尻や太ももなどの下半身につきやすく、内臓脂肪はお腹の周りにつきやすいといわれており、脂肪の蓄積する場所(位置)が違うのが特徴です。また、内臓脂肪は、皮下脂肪に比べて蓄積しやすいですが、燃えやすく減らしやすいといわれています。
脂肪がつきやすい位置に違いがあるため、内臓脂肪と皮下脂肪どちらが多いのかによって体型にも違いが現れやすいです。
・内臓脂肪型肥満
お腹周りに脂肪がついたリンゴ型。お腹がぽっこりした太り方で、一般に男性と閉経後の女性に多いといわれています。
・皮下脂肪型肥満
下半身に脂肪がついた洋ナシ型。女性に多く、下半身が太めの体型になりやすいです。
Q3、内臓脂肪が蓄積するとどんな影響があるの?
A、過剰な蓄積はメタボの入り口になります。
内臓脂肪の過剰な蓄積は、血液中の脂質などの濃度を高める要因になるといわれています。このため、さまざまな生活習慣病を引き起こしやすいといわれているのです。このような状態をメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群/通称、メタボ)と呼んでいます。
Q4、内臓脂肪が溜まりやすいのはどんな人?
A、男性に多いとされますが女性も要注意です。
内臓脂肪型肥満が女性より男性に多いとされるのは、内臓脂肪の蓄積を防いでくれる「女性ホルモン」の働きが、女性より弱いと考えられているからです。このため、女性も女性ホルモンが減少する更年期以降になると、内臓脂肪が蓄積しやすくなるといわれています。
実は、痩せてるように思えても内臓脂肪が溜まっていることがあり、見た目だけでは分からないケースも。体脂肪が測れる体重計で経過観察をしたり、規則正しい食生活を心がけましょう。
今日から始める、内臓脂肪を溜めない食事と運動習慣
「溜まりやすい」けれど「減らしやすい」のが、内臓脂肪の特徴です。内臓脂肪が気になったら、ここで紹介する食事法や運動法などの工夫で生活習慣を変え、内臓脂肪を溜めない生活へシフトしていきましょう。
腹8分目を心がけ食べ過ぎない
基礎代謝は年齢とともに下がるため、若い頃と食事量が変わらなくても体重が増えやすくなるので注意しましょう。たんぱく質やビタミン、食物繊維などとバランスよく摂取することが大切です。
食べ方を工夫して3食きちんと食べる
不規則な食習慣は、内臓脂肪を増加させます。毎日の食事を振り返ってみて、できそうなところからチャレンジしましょう。
毎日10分の運動と歩く習慣をつける
本格的な運動が苦手な方も考え方を楽にして、毎日少しだけ体を動かすことを意識してみましょう。無理せず自分のペースで続けられる運動を目標にするのが、継続するためのポイントです。
できることからでOK。内臓脂肪を溜めないライフスタイルを
内臓脂肪について知っておきたい知識をご紹介しました。数年前の洋服のウエストがきつく感じたら、内臓脂肪について考え始めるサインかも。毎日続けられる食習慣や運動習慣を身につけ、できるところから改善していきましょう。
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