目次
「母の生きがいを守りたい」引き継ぎゼロからの継承
垣田さんは、30歳頃まで家庭科の高校教師として勤務していました。実家で暮らしていた当時、母親からふとこんな言葉をかけられたといいます。
「いつまで人に雇われる仕事をするの?」
当時はその真意を深く考えることはありませんでした。しかし後になって、母親がシャルレを継いでほしいと願っていたことを知ります。
その後、垣田さんは教師を退職し、医療事務の仕事に就きました。そんな折、2012年8月、母親が病気で倒れます。
「しっかりとした引き継ぎのないまま、急遽、シャルレに関わることになったんです」
受発注業務の流れこそ理解していたものの、それ以外はほとんどが未経験。自分に務まるのかという葛藤があったといいます。
それでも、長年付き合いのある代理店や特約店、そしてお客様から「ぜひ続けてほしい」と強く望む声を受け、有限会社シャルレミズが多くの人にとって欠かせない存在であることを実感しました。
「母が戻ってこられると信じながら、家業が母の生きがいだったことを胸に、覚悟を決めました」とはいえ、すぐに全面的に関わることはできません。医療事務の仕事を続けながら、休憩時間を見つけて事務所に通い、できることから少しずつ携わっていきました。
2013年に下の子どもを出産後は、子どもを連れて事務所へ通い、シャルレに関わる時間を徐々に増やしていきます。経験を積み重ねながら、母の思いを引き継ぐかたちで、自分なりの役割を模索していきました。
母は3年半の入院生活の末、永眠しました。
垣田さんは有限会社シャルレミズを正式に継承するため、代理店として必要な知識や技能を習得。株式会社シャルレの承認を得て、2016年5月、正式に継承しました。
当初思い描いていた代理店像とのズレに葛藤。それでも仲間に救われて
「代理店は、特約店を力強く引っ張っていく存在――。垣田さんは当初、そうあるべきだと考えていました。
しかし、自分はそのイメージとは違うと感じ葛藤していたといいます。
「経験もないのに、最初からできるわけがないんですよね。それでも、引っ張っていかなければいけないと思い込んでいました。」
そんなとき、旧知の代理店からかけられた言葉が転機となりました。
「経験豊富な特約店が多いのだから、頼ればいい。」
その一言をきっかけに、垣田さんの関わり方は変わります。
一方的に方針を決めて伝えるのではなく、「私はこう考えていますが、皆さんはどう思いますか」と問いかけるようになりました。
「代理店として方向性を示すことは大切ですが、特約店それぞれが自分の意思で動ける環境をつくることのほうが、結果的に力になると気づいたんです。引っ張るというより、みんなの力を引き出しながら進んでいければいいと思うようになりました。」
特約店との対話を重ねる中で、周囲との関係性にも少しずつ変化が生まれていきました。
「みなさん、ご意見ください」と、仲間を引き込んでいく
ちょうどそのころ、シャルレのビジネスシステム変更により、以前より特約店を目指しやすい環境が整いました。そこで、案内チラシを事務所で作成することになりました。内容は、特約店の意見も取り入れながら、一緒に形にしていったといいます。
与えられたものを配るのではなく、自分たちで考え、つくり上げたことで、特約店の意識にも変化が生まれました。完成したA4サイズのチラシを手に、それぞれがお客さまのもとへ足を運び、思いを込めて伝えていきました。
垣田さんは、「みんなで考えたものだからこそ、自分の言葉で伝えようという気持ちが自然と生まれていた」と振り返ります。こうした取り組みを通じて、周囲の主体的な動きが少しずつ広がっていきました。
その後、特約店とさまざまな企画にチャレンジ。なかでも、2020年に実施したカラー選手権は盛り上がりました。「新発売された商品(シャルレBLトップ)が、11色展開だったのでカラー選手権を開催したんです。特約店やお客様に、どのカラーが一番人気だと思うかなど、アンケートを取りました。」
特約店がそのアンケートを活用することで、お客様に商品を伝えやすくする環境ができたこともあり、販売数が全国で10位以内に入る結果につながりました。
「取り扱い目標は、当初300本でしたが中盤ですぐに達成してしまい、さらに100本の目標を掲げました。正直『さすがに、プラス100本は厳しい』と感じていたので、終盤になっていくとあまり残りの本数などはみなさんに伝えませんでした。すると逆に特約店から『目標まであと何本ですか?』と、連絡が入って。私は、本気で目標を意識してくれる人がいてうれしくて。結局、みなさんの力があって目標も達成できました。」
その他にも、ミストローションが発売されたときには、売上の一部を寄付する取り組みを特約店と一緒に企画。「シャルレは自分の利益だけではなく、人のために行うマインドを大切にしています。寄付は、そういう精神に合うと感じたんです。」
さらに垣田さんは、人を巻き込み共感してもらうためには、自分の思いをしっかりと伝える必要があると感じているそうです。「直接お会いすることはもちろんですが、毎月のお知らせメール便、葉書など、さまざまな手段でお伝えするようにしています。」
お知らせメール便には、商品のパンフレットに加え、事務所の企画やお知らせなどをまとめて両面印刷で同封しています。
「私の家族の話(子どもの野球の話など)も入れているのですが、商品よりもその話に興味を持ってくださる方もいらっしゃいます」
こうしたさまざまな手段で「想い」を伝えることで、特約店やお客様からの共感を生み、人間関係の広がりや深まりにつながっているようです。

私を支えてくれるシャインクラブの代理店
垣田さんは、代理店を継承したため、代理店活動を始めた当初は、代理店の知り合いが多くありませんでした。そんな中、垣田さんにとって憧れの存在であった有限会社シャルレ泉の松尾亜也子社長から、「シャインクラブ」へのお誘い受けました。松尾社長もお母様とともに代理店業務をされている大先輩であり、全国でも有数の成績を収められている、とても素敵な方です。
「シャインクラブ」は、私を含め、山口県下関市から熊本市まで、九州を中心とした7代理店で構成されるグループです。代理店会議をはじめ、特約店が前向きに活動できるような計画やコンテスト、セミナーなどを合同で企画・運営しています。
入ってからは、組織のリーダーとしての在り方や、特約店一人ひとりが幸せややりがいを感じながら、自分らしく成長していけるよう寄り添う考え方、具体的な支援方法など、本当に多くのことを学ばせていただいています。
時には、「その考え方や方法はどうだろうか。なぜなら…」と、シャルレの“利他”の考え方やプラス思考に基づき、的確な意見をいただくこともあります。相手のためを思うからこそ、必要なことは率直に伝える。その姿勢からも深く学ばせていただいています。
私は、この関係性をとても特別なものだと感じています。一般的には、同じ代理店という立場であれば、少なからず競争関係のような側面もあると思います。しかし、シャインクラブの皆さんは、そうした垣根を超え、本気で相手の成功を考え、真剣に意見をくださり、支援してくださいます。
極端な話、私が成功したからといって、皆さんに経済的なお返しができるわけではありません。それでも、「どうすればもっと良くなるか」「どうすれば特約店が前向きに、楽しみながらシャルレビジネスに取り組めるか」を本気で考え、時間を使い、真剣に向き合ってくださいます。私は、その姿勢そのものが本当にすごいことだと感じていますし、シャインクラブの皆さんの姿勢に、シャルレの考え方の本質が表れているように感じています。
先日も、シャインクラブの企画で、一定期間成果を上げられた特約店とともに、沖縄でセミナーを開催しました。その際には、チェックイン前のお部屋にウェルカムメッセージやお茶を準備したり、手書きのメッセージを用意したりと、特約店に心から喜んでいただくためのおもてなしを、細部まで徹底されていました。
シャインクラブは、私の代理店活動を支えてくださる大切な存在であり、尊敬する6人の先輩であり、同じ志を持つ同志でもあります。このグループに所属できていることを、本当に幸せに感じています。」

「この前の、すごく良かった」と言われるのが、うれしい。
垣田さんが大切にしているのは、「試着をしていただき、その方に本当に合うものを届けること」です。何を大切にしているのかを丁寧に聞き取り、ブラジャーの試着時にはアウターも着てもらい、洋服を着たときまでを見据えて提案します。
「下着は、着心地だけでなく、洋服をきれいに見せるための土台でもあると思っています。」
お客さまから「あれ良かったよ」と声を掛けていただけることが、大きな励みになっているそうです。ちなみに垣田さんの愛用品は、「腰サポートガードル」。産後をきっかけに履きはじめ、今では仕事のスイッチを入れる存在になっています。
シャルレ商品の魅力は、細やかなつくりや工夫が感じられるところです。たとえば靴下の場合、履いていても脱げにくく、使っていると耐久性が高いなと感じられる作りになっています。
肩ストレッチインナーは、袖付け位置が通常よりも背中寄りになっているのが特長。そうすることで、普段あまり動かさない肩まわりの筋肉を着脱動作や日常動作で動かし、無理のないストレッチを習慣にできます。
美小尻ショーツは、生地のパワーに強弱があるのに、縫い目が見えず、フラットな状態に仕上がっているんです。
その秘密は、「ビスコマジック」という特殊な生地設計。縫い目で生地を切り替えるのではなく、生地そのものの設計によって、パワーの強弱をつけています。
家庭科の教師をしていたこともあり、こうしたこだわりに気づくと、余計に「よく考えてつくられているな」と、シャルレの商品づくりへのこだわりを感じてしまうんです。
ちなみに娘は、洗い流さないトリートメント『ヘアエッセンスシェイク』がお気に入りで、私といっしょに使っています。」
シャルレは買い手と売り手の関係を超えた仕事
「シャルレの仕事は、買い手と売り手の枠を超えた関係性がある」と垣田さんは語ります。母親が病気になった際、お客さまからお見舞いの品が届いたことで、そのことを改めて実感したそうです。
「商品を介した関係にとどまらず、長い時間をかけて人と人との信頼関係を築いていける。それがシャルレビジネスならではの価値だと感じています。」
また、シャルレビジネスは時間に縛られず、自分のペースで関われるのも特徴です。その柔軟さのおかげで、お客さまや特約店としっかり向き合いながら、子どもにも寄り添った育児ができる環境が生まれています。
今後も、「みんなでいっしょに、みんなといっしょに」の軸を大切にしながら、多くの人とのつながりを深め、快適さや心地よさを届けていく――そんな仕事の姿勢が垣田さんの軸となっています。
■取材を終えて
子どもとの時間は有限です。だからこそ、大切にしなければきっと後悔することになります。垣田さんは、本当にお子さまと向き合いながらお仕事をされていて、とても素敵な働き方だと感じました。
お忙しくて大変なこともあるかと思いますが、「みんなでいっしょに、みんなといっしょに」の言葉に象徴されるように、心地よく働いていらっしゃる姿が目に浮かびました。
お子さまにとっても、きっと自慢の母親なのでしょう。人を大切にする垣田さんのお人柄が感じられ、お話をお伺いしながら優しい気持ちになれました。楽しい時間を、ありがとうございました!
有限会社シャルレ ミズ 垣田 沙恵子さん
同じカテゴリの記事
リンクをコピーしました



